大きさや形の違う絵本が並んだ様子

この記事の要点

書名と表紙の絵は、読者が本を見つける入口です。表紙・背・裏表紙を続きの面として設計し、販売に必要な表示の場所を確保します。自作する場合も、背幅などの寸法を確定してから仕上げましょう。

書名は覚えやすさと探しやすさを一緒に考えます

書名は、物語の印象を伝える短い言葉です。主人公、出来事、繰り返す言葉などから候補を出し、声に出して読んでみます。子どもへ伝えやすいか、大人が人に紹介しやすいかを考えると、長さや言葉の難しさを判断しやすくなります。

候補ができたら、同じ名前やよく似た名前の本がないかを検索して確かめます。一般的な言葉だけでは、後から探すときに他の本に埋もれることがあります。一方、検索語を詰め込みすぎると、物語の雰囲気や覚えやすさが失われます。

副題を付ける場合は、主な書名とどちらを大きく見せるかも決めます。漢字、ひらがな、空白、記号の表記をそろえ、表紙と奥付、販売用の登録情報で名前が食い違わないようにします。

表紙・カバー・帯は役割を分けて設計します

表紙は、本体の外側を包む部分です。カバーは、その外に巻く取り外せる紙です。帯は、カバーなどの一部に巻く細い紙で、本の紹介や読みどころを伝えるために使えます。すべてを付けることが絵本の必須条件ではありません。

部分主な役割考えておくこと
表紙本そのものの顔になる書名と絵、著者名の見やすさ
カバー外側で絵や紹介を見せる折り返しの文と外したときの姿
帯内容を短い言葉で紹介する外れても必要な情報が残るか
背本棚に並べたときの目印背幅に文字が収まるか

カバーを外して使う場面や、園で繰り返し読む場面も想定します。帯に書いた言葉だけで作品を説明しようとせず、本体にも書名や著者名を適切に配置します。加工の選び方は用紙と表紙加工で確認できます。

ページの少ない絵本は背文字を入れにくい場合があります

背は、閉じた本の綴じた側にある面です。背の幅は、ページ数だけでなく本文用紙や製本方法でも変わります。ページの少ない絵本では背が細く、書名を置く十分な幅が取れない場合があります。

背幅を推測して表紙データを仕上げると、文字が表側や裏側へずれる原因になります。判型、用紙、製本を決めてから、依頼先の寸法図をもらいます。無理に小さい文字を入れるより、背文字を省く案も含めて相談してください。

表紙から背、裏表紙へ続く絵を使う場合は、折れる位置で顔や文字が切れないかを確かめます。上製本では、表紙の端を内側へ巻き込む部分などもあるため、本文と同じ寸法で作るとは限りません。

ISBNとバーコードは裏表紙に場所を確保します

ISBNは、本を識別するための番号です。書店やAmazonでの販売を計画する場合は、番号とバーコードなどの表示を流通の担当者と確認します。表示の位置は裏表紙側で相談し、絵や紹介文を先に詰め込まないようにします。

バーコードを飾りとして描いたり、読み取れるかを確認せず拡大縮小したりしないでください。表示する番号や価格も、正式に決まった情報で作成します。帯やカバーがあるなら、どの面に表示するかを合わせて確認します。

家族だけに贈る本と販売する本では、必要な準備が異なります。まだ届け方が決まっていない場合は、書店・Amazonでの販売を読み、レイアウトを完成させる前に相談すると手戻りを減らせます。

自作・既製型・デザイン依頼から作り方を選べます

装丁とは、表紙やカバーなど本の外観を整えることです。お手軽出版ドットコムの案内では、既製型の装丁は100種類以上から選べて無料。デザイナーによるオリジナル装丁は有料という条件です。無料の既製型を使う場合も、絵の差し替えや希望する加工の対応範囲は確認してください。

自分で作る場合は、寸法図に書名、著者名、絵、裏表紙の表示を配置します。画面上で拡大して見るだけでなく、実寸に出して読めるかを確認します。小さな書影で表示したときに、書名と絵の中心が分かるかも試してみましょう。

デザインを依頼する場合は、物語の内容、想定する読者、使いたい原画、好みの雰囲気をまとめます。既存の本をそのまままねる指示にはせず、何を見せたいかを言葉で伝えます。文と絵の作者名の表記も、権利と共作の確認に沿って合意しておきます。

出典・参考

紙と製本は、見本を手に取って

画面だけでは分からない紙の手触りや本の開き方を、紙見本と資料で確かめましょう。